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今年も、花粉症患者にはつらい季節がやってきた。今季の飛散予想は、昨年の約5倍との予想も。特に、3月4日から8日にかけては、全国的に飛散のピークを迎える。
こうした中、今年もまた議論されているのが〝花粉症は公害〟との批判だ。
「歴史を紐解くと、政府は戦後間もない物資不足の頃、木材不足を補うために国策でスギやヒノキを植林。その面積は、国内の森林のおよそ4割にものぼりました。
しかしその後、需要不足などで木材の採算が取れなくなると、林業の衰退とともに伐採も行われなくなり、ただただ花粉を撒き散らすだけの存在に。いわば、花粉症は国が引き起こした、国策の失敗による公害なのです」(週刊誌記者A)
この失策による弊害は、健康被害のみならず、巨額の経済損失まで生んでいる。
「日本人の3人に1人が花粉症とも言われ、経済的損失も計り知れない。ある試算によると、花粉症による消費の落ち込みや医療費、労働効率の低下などで、1兆円もの損失が発生しているとのデータもあります」(同・記者)
それでも伐採に乗り出さない国
こうした背景から、今年もネット上には花粉症患者から怒りの声が噴出。
《花粉症は公害。人災。植え過ぎた杉によって発症している》《林野庁はこの問題について真剣に解決しようとせず、まともにマネタイズするアテもないのに年間一千数百万本もの杉を今も植え続けている》《スギをいつまでも放置していた政治家には責任取ってほしい》《花粉症は国民病。杉を伐採するとか、違う種類の木に植え替えるとかすべき》《国民の健康被害を食い止めろ》など、深刻な叫びが相次いでいる。
だが、これだけの被害が報告されているにもかかわらず、国は伐採といった抜本的対策に未だ乗り出していない。その裏には、一体どんな思惑があるのか…。
「花粉症には検査の基準などが存在せず、この時期に目や鼻の違和感で通院すれば診断が降り、病院にとっては多くの患者で儲ける〝稼ぎ時〟になっています。
いわば、医者や製薬会社からすると、スギやヒノキの伐採は患者を減らすことにつながる飯の食い上げ。その医者を束ねる日本医師会は、与党である自民党の強力な支持団体ですから、双方が癒着した利権関係にある限り、政府が伐採に動くことはないでしょう」(週刊誌記者B)
資本主義の日本では、全てがカネの下に動く。
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