画/彩賀ゆう 山田涼介 奈緒(C)まいじつ
「終わり良ければすべて良し」という言葉があるが、その逆で、終わりが悪ければすべてが台無しになるケースも多い。今期のドラマが最終回を迎える中で、恋愛ドラマの最終回が波紋を広げている。
まずは、橋本環奈と『Hey!Say!JUMP』山田涼介が共演する連続ドラマ『王様に捧ぐ薬指』(TBS系)。高い人気を誇り、TVerのお気に入り登録者数は『教場0』(フジテレビ系)を超えるほどで、『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ系)に次いで第2位。今期を代表するドラマの一つだったが…。
「最終回で、綾華(橋本)と東郷(山田)が事実婚を選んだことに、大ブーイングが巻き起こっています。結婚式場がドラマの舞台で、結婚に憧れを抱かなくなった現代人相手に、結婚への夢をまた抱かせてくれるようなストーリーだったので、この結末はなんだか肩透かし感が否めませんでした。
事実婚でも一応、2人は結婚式を挙げたのですが、現実には事実婚で結婚式を挙げる人はかなり少ないですからね。『事実婚の人にご祝儀を渡したくない』という人も多いので、結婚式を挙げるハードルも高いのです」(週刊誌記者)
事実婚エンドには《普通に籍入れて欲しかった》《事実婚なのだけ受け入れ難い》《結婚したい人増えそう。だからこそ事実婚エンドはちょっと辛い》といった不満が起こっている。
少数派を描くことが作り手のポリシー
続いては、奈緒主演の『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ系)。セックスレスに悩む夫婦2組を描いたドラマで、多くの共感を集めたが…。
「途中までは、不倫の先に幸せを掴むような展開でしたが、最後の最後で元サヤに戻ることになりました。ほぼすべての視聴者が、主人公に新しい幸せを掴んでほしいと願っていただけに、この結末は『王様に捧ぐ薬指』を遥かに上回るほどの大ブーイングとなりました」(同・記者)
いったいなぜ、恋愛ドラマでは最終回の大コケが起こりやすいのか。
「基本的に大多数の視聴者が望んでいることは、社会的にみて最も支持されている、王道の幸せ。当たり前ですが、それが多数派ですからね。
しかしドラマを制作する側からすれば、そんな王道の幸せを描いて何になる? と考えるわけです。新しい価値観を提示したいのは、作り手からすると当然ですからね。そのため、恋愛系のドラマでは最終的に少数派の選択をして
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