ジャンプは絵が上手いだけじゃ通用しない! 画力が高いのにイマイチ人気が出ない漫画の共通点
ジャンプは絵が上手いだけじゃ通用しない! 画力が高いのにイマイチ人気が出ない漫画の共通点 (C)PIXTA
少年漫画において、迫力あるシーンを描き出す“画力”はとても重要。しかし絵が上手くとも、なぜか商業的なヒットにつながらない作品も少なくない。
今回は『週刊少年ジャンプ』の連載作品から、不発に終わってしまったパターンを振り返ってみよう。
画力だけはトップクラスの作家たち
漫画業界において、もっともスケジュールが過酷と言える週刊連載。しかし「ジャンプ」では『ドラゴンボール』の鳥山明や『DEATH NOTE』の小畑健など、抜きんでた画力をアピールし、世間に注目された作家が数多くいる。
現在の連載陣でいうと、『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平は、過去のレジェンドたちと比べても遜色ないほどの画力の持ち主だろう。
本編はもちろん、ツイッター上で気軽に投稿する“落書きイラスト”ですら、もはやアートと言えるほどのクオリティだ。
間違いなく、今の連載陣ではトップクラスの画力。しかし作品の人気としては『ONE PIECE』や『呪術廻戦』ほど伸びてはおらず、読者の間では《絵がかっこいいだけ》《原作つけた方がウケそう》といった声も上がっている。
なお、2021年には堀越のアシスタント出身の漫画家である川口勇貴が、『レッドフード』で本誌連載デビューを飾ったことが話題に。
同作は第14回「金未来杯」の優勝作品で、新人とは思えない圧倒的な画力を見せ付けた。
ところが読者アンケートが振るわなかったのか、全18話で打ち切りを迎えている。
なぜメジャーになれないのか
画力だけで言えば、天下を獲ってもおかしくない「僕のヒーローアカデミア」と「レッドフード」だが、なぜメジャーになりきれなかったのだろうか。
その理由は、女性キャラクターの描き方に“癖”が爆発していることにあるのかもしれない。
どちらの絵を見ても、大きなバストやムチムチした手足といった、女体への強いこだわりが目立ち気味。
こうした特徴が、コアなファンを魅了する反面、ライトな読者を遠ざけている。
この仮説は、「呪術廻戦」のヒットによって裏付けられるだろう。
同作の作者・芥見下々は、デビュー初期は女性の脚に執着があったようで、一般的な漫画よりも太く逞しく描きがちな“癖”があった。
しかしその後とある出来事がきっかけで、脚へのこだわりか
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