人気ソシャゲ『ヘブバン』なぜ返金騒動に? 下方修正を避ける暗黙のルール
人気ソシャゲ『ヘブバン』なぜ返金騒動に? 下方修正を避ける暗黙のルール (C)PIXTA
ノベルゲーム界のレジェンド・麻枝准が携わっていることで話題を呼んだ、スマホ向けゲーム『ヘブンバーンズレッド』(へブバン)。好調な滑り出しから一転、ここにきて炎上からの返金騒動に発展してしまったようだ。問題の原因は、一体どこにあったのだろうか。
実質的な「ナーフ修正」でユーザー大荒れ
大本のきっかけとなったのは、「大島一千子A(一千子の抱擁)」のスキル「ライオンハート」。防御力を高めつつ、敵の攻撃を自身に集中させるものだ。
ところがもともと同作では、防御力アップや攻撃力ダウンの重ねがけを、「加算」によって計算していた。この場合、一千子を「火門のブレス」といったアクセサリーと組み合わせることで、敵からのダメージを100%以上軽減することが可能。高難易度のボスを攻略するハードルが一気に下がる、壊れ性能だった。
しかし、それは運営の望む環境ではなかったらしく、6月29日のアップデートにより、防御力アップや攻撃力ダウンの重ねがけを「乗算」へと変更。以前は75%+53.1%で128.1%の被ダメージ軽減となっていたところが、88.275%にとどまるように。
また、この変更は他のキャラクターにも適用されるため、今後の環境にも大きな影響を及ぼすことが予想されている。
なぜユーザーの反感を買ったのか
一連の騒動に、ユーザーからは《この一件でいかにテストプレイが杜撰かって露呈した気はする》《ナーフやってしまったのか 調整下手というかろくな検証も出来てない運営だっていう評価を受ける最悪の悪手だな》《今回は運営が100悪い》といった厳しい声が。課金勢の中には返金を求める人も相次いでしまった。
ソーシャルゲームにおいて、多くのプレイヤーは優れた性能をもつキャラクターを手に入れるために課金を行う。そのため、ゲーム全体としてインフレしていく傾向にあり、バランス調整をする際には上方修正が基本となっている。しかし今回はゲームの設計ミスを下方修正によって取り繕うことになったため、大荒れする原因となったようだ。
また、そもそもゲーム自体が「課金前提」と揶揄されるほどに、難易度の高いコンテンツが続いていたことも、間接的な原因ではある。課金圧が少なければ、これほどまでにバランス調整に不満をぶつける人もいなかっただ
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