松本潤 画/彩賀ゆう (C)まいじつ
先日、最終回を迎えたNHK大河ドラマ『どうする家康』が、テレビのコンテンツ視聴習慣が変わったことを如実に示した。
12月17日に最終回を迎え、平均世帯視聴率12.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。全48話の平均は同11.2%でフィニッシュした。
これは前作『鎌倉殿の13人』をわずかに下回り、2019年の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に次ぐ大河歴代ワースト2位の記録だ。しかし、リアルタイム・見逃し配信を行うNHKプラスでは、大河歴代最高視聴数を獲得している。
NHKの発表によると、第1話~第47話の視聴ユニークブラウザ数は、リアルタイムと見逃し合わせて平均25.1万。これは、2020年4月のサービス開始以来、最高だという。最終話の数字はまだ公開されていないため、ここに1話分加われば、歴代記録をダントツで更新することになるだろう。
視聴率歴代ワースト2位ながら、配信視聴者数は歴代ダントツ1位と、真逆になった形といえる。ここから見えるのは、テレビ番組に対する視聴習慣の変化だという。
「『リアルタイムでテレビを視る』という視聴習慣が、すっかり過去のものになっているということでしょう。ネットで好きなタイミングに見られるのなら、わざわざ1時間もテレビの前で拘束されることを選ぶ人は少ない」(芸能ライター)
最近は、テレビを持たずに配信サービスで番組を視る人も増えている。こうした点からも、人々の視聴習慣の変化は明らかだろう。
コンテンツではなく“端末としてのテレビ”離れ
よく叫ばれる〝テレビ離れ〟も、厳密には〝テレビ端末離れ〟だという。
「テレビ離れと言いますが、テレビという〝端末〟から離れただけで、コンテンツとしてのテレビは、配信サービスの普及で、むしろ注目が高まっています。『どうする家康』もXでほぼ毎回トレンド1位を獲得し、感想や考察、ファンアートで盛り上がっていましたし、『ネットで見てネットで盛り上がる』というコンテンツ消費スタイルが主流になったのです」(同)
もうテレビは本放送だけの時代ではない。視聴率という指標も、そう遠くない内に姿を消すという。
「視聴率という指標は、その番組が人気コンテンツか否かを判断するのに使えない過去の遺物になっている。かつて経済指標として使われながら消えていったGNPのように、視聴率も近い内に姿
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