画/彩賀ゆう (C)まいじつ
日本ドラマの定番となっているマイナーな職業を舞台にしたお仕事ドラマは、かつて人気ジャンルであったが、最近は飽和状態。そのうえテンプレ化、マイナーはマイナーでもマイナーすぎるなどの問題が発生して、結果を残せていない。
この秋にゴールデン・プライム帯で放送されているマイナーな職業をテーマにしたお仕事ドラマは3本ある。
警察庁の経費削減を遂行する特別会計係が主人公の『トクメイ!警視庁特別会計係』(フジテレビ系)。滞納されている税金を徴収する徴税吏員を主人公にした『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある』(日本テレビ系)。そして、弁護士の事務作業をサポートするパラリーガルを主人公にした『うちの弁護士は手がかかる』(TBS系)だ。
「パラリーガルは弁護士ドラマが量産されていることで広く知られてきた職業ですが、これらマイナーお仕事ドラマ3本はどれもスタートからコケ気味。かつて安パイだったマイナー系お仕事ドラマですが、その限界を迎えているような感じがします」(芸能記者)
2023年は年間を通して、マイナー系お仕事ドラマはコケていた。企業の知的財産部を主人公にした『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系)や人材派遣会社を主人公にした『転職の魔王様』(フジテレビ系)などは歴史的な低視聴率を記録している。
初めて見るのに新鮮味がない…
「マイナー系のお仕事ドラマはテンプレが出来過ぎている。まず主人公orサブ主人公が〝こんな仕事なんて…〟と不満を漏らし、経験してみると実は大切なんだ! と考えを改めるという構造がどれも同じ。あまり知らないマイナーな仕事をせっかく取り上げているのに、新鮮味がゼロという矛盾が生まれている」(同・記者)
そもそもとりあげる職業も、ドラマでやりつくしてしまったのか、どんどんマイナーになって地味になっている。地味な職業をテーマにするならば、よっぽど脚本が上手くないと、単純に退屈なストーリーになるだけだ。
「最近では、医療、刑事、弁護士という王道3本柱から派生したマイナードラマも多く制作されている。『トクメイ!』と『うちの弁護士は手がかかる』はまさにそうですが、他にも、弁護士を目指す学生をテーマにした『女神の教室~リーガル青春白書~』、医療の中の放射線技師をテーマにした『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』、小児
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