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今年9月に『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で放送された、細田守監督のアニメーション映画『竜とそばかすの姫』が物議を醸している。上映当初から批判があった描写をテレビでそのまま放送したことにより、「放送倫理・番組向上機構(BPO)」に意見が寄せられたようだ。
2021年7月に公開された「竜とそばかすの姫」の主人公は、幼い頃に母親を亡くした女子高生のすず。彼女は世界中の人が集まる仮想世界「U」で、歌姫ベルとして人気者に。しかし、突如現れた謎の竜によって、「U」には大きな混乱が生じてしまうのだった。
苦言が寄せられたのは、児童相談所に電話をかけるシーン。父親から虐待されている子どもたちを救うべく奔走するすずたちが、児童相談所に相談の電話をかけるのだが、そこで「すぐにはできない? ルール? 48時間? じゃあその間にもしものことがあったら…」というセリフがあった。しかし、これは大きな誤解を招くシーンのようだ。
「現実世界では虐待の通報、保護までには、原則48時間以内に対応する〝48時間ルール〟が適応されています。しかし映画のセリフからは、〝48時間経過しないと保護できない〟といった意味にも捉えられます。さらにこの後、すずは即座に走り出すため、『児童相談所に相談しても無駄だった』という印象にも繋がってしまうでしょう」(アニメライター)
今回ばかりはBPOの意見が正論?
具体名は挙げられていないものの、実際にBPOへ寄せられていたのは《テレビで放送した映画に、児童相談所の対応ルールを誤解させ、現実の虐待などの問題の解決を困難にしかねない内容があった。劇場公開時にすでに指摘されて分かっていた問題。放送時に、誤解を広めないような対応をすべきだった》という意見。珍しくマトモな意見だったためか、
《もう放送できないじゃんww》
《あのような描写する時って、取材して整合性がとれるか調べるものじゃないの?》
《実際は48時間以内に対応するルールがあるんだから、行政を敵に回したよな》
《意図的に児相を悪者にしたのがあかんわなあ。誰も止められなかったの?》
《普通にすずの電話口でのセリフだけでは説明不足。児相が無能って捉えられるし、この映画がきっかけで通報をためらう人もいるだろうし…》
などのコメントがネット上に寄
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