ジャンプ=バトル漫画の時代は終わった? 打ち切り連発で“真の暗黒期”目前か…
ジャンプ=バトル漫画の時代は終わった? 打ち切り連発で“真の暗黒期”目前か… (C)PIXTA
『週刊少年ジャンプ』といえば、漫画史に残るバトル漫画をいくつも生み出してきた雑誌。しかしその時代は、すでに終わりを迎えているのかもしれない。最近の新連載ではバトル漫画がヒットせず、ほのぼのとした“日常系漫画”が台頭している。
血なまぐさいバトルは受けない?
現在の「ジャンプ」でも、バトル漫画が存在しないわけではない。主力である『ONE PIECE』や『呪術廻戦』、『僕のヒーローアカデミア』をはじめとして、中堅クラス以上の作品では白熱したバトルが描かれている。
しかし新連載に目を向けてみると、バトル要素が少ないものばかり。落語家を目指す女子高生を主役とした『あかね噺』や、青春ラブストーリーの『アオノハコ』など、日常の延長線上の人間関係を描いたストーリーが多い。
また連載開始早々、大きな話題となった『ルリドラゴン』や、歌い手のAdoが絶賛したピアノ漫画『PPPPPP』も、ファンタジーを交えた人間ドラマだ。
それに引き換え、バトル系の新連載はことごとく打ち切り一直線。ここ1年ほどで、少なくとも4本のバトル漫画が読者人気を得られず、短期間で誌面から消えてしまった。
また、新連載としては「ドロンドロロン」や「ALIENS AREA」といった作品は生き残っているものの、読者アンケートでは苦戦している模様。近い将来、打ち切りとなる可能性は否定できない。
新時代の読者が求めているもの
こうした状況を受け、ネット上では《バトル漫画が減ってきたな…やっぱ時代的に人傷つけるようなのは駄目なのか、描きたい人が減ったのか》《これが令和の読者が求めているもの》といった声が。もはや同時代の読者は、バトル漫画を求めていないのだろうか。
かつての「ジャンプ」では、なかなか人気が伸びない漫画が、バトル路線に軌道修正して人気を爆発させるケースが珍しくなかった。それほどまでにバトル好きの読者が多かったのだろうが、今やレジェンド的な立ち位置である『ドラゴンボール』や『キン肉マン』も、そうした方向転換の成功例だ。
今でも「ONE PIECE」をはじめとしたヒット作がある以上、バトル漫画の需要が消えてしまったわけではないはず。ただ、新連載の方向性が今の読者が求めているものと食い違っているため、不発に終わっている
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