弁護士の福永活也氏は4月18日、自身のYouTubeチャンネルに投稿した動画の中で、自転車で道を逆走した人物の顔をSNSでさらす行為について解説。「まとめて違法行為になる可能性は全然ある」と分析した。
YouTubeチャンネル『弁護士福永活也』より
自転車(ママチャリ)に乗る女性と車のドライバーが衝突しそうになり、口論になった様子を収めた動画が4月12日頃、X(旧Twitter)に投稿され、拡散されるなど話題になっている。
福永氏は、ママチャリの女性が道路の右側を逆走のような状態で走っていることについて「道交法(道路交通法)上ですね、自転車も左側通行というのが定められていて」と違反行為だとした一方で、(投稿者に対して)動画を公開して顔をさらす行為は肖像権侵害、プライバシー権侵害、名誉毀損に当たる可能性が高いと指摘。「だったら何でもさらしていいかというと、公共性というのが必要です。また公益目的というのも必要です」とポイントを述べた。
「見るからにそんなに有名ではない女性の、少なくとも1回限りの動画を抑えて、それをわざわざ世間にさらすということは正当な社会の関心事とはなかなか言えない」と指摘した福永氏は、顔に編集もかけずに公開したことについて公共性、公益目的はないと断罪した。
その上で、動画を公開、拡散した人物、AIと組み合わせて女性をやゆするような行為に及んでいる人物について「まとめて違法行為というふうになる可能性は全然あると思います」と注意喚起した。
さらに女性の家族を特定するような行為は「名誉毀損の刑事罰が科せられる可能性も全然あるので、それは気を付けなきゃいけないですね」と述べた。
女性の行為はよいものではなかったとしながらも「程度問題であって、国民みんなで面白がってばかにして、特定して嫌がらせするとかいうのは、明らかに行きすぎな私的な制裁」と分析。「法治国家として、やったこととペナルティというのは相関しなければいけないということに、かなり反した状態になっている」と懸念を示した。
視聴者は「X見ててやり過ぎ感凄くあって、コメントするのもどうかなとも思い静観していました」「色々直接関係ない家族などの情報までを晒すことはマズいとは思います」と福永氏に共感していた。
参考:YouTubeチャンネル『弁護士福永活也』
Source: まいじつ2
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