『FF16』の失敗とは裏腹に…カプコンのゲーム売り上げが絶好調となった理由
『FF16』の失敗とは裏腹に…カプコンのゲーム売り上げが絶好調となった理由 (C)PIXTA
大作ゲームが続々と発売され、ゲーム業界が国内外問わず盛り上がりを見せている2023年。日本ではカプコンとスクウェア・エニックスの新作タイトルが注目を集めているが、《明暗が分かれた》と見るゲーマーも少なくないようだ。
カプコンのデジタルコンテンツ無双
今年のカプコンにおける主力タイトルといえば、6月にリリースされた『ストリートファイター6』を外すことはできない。決算報告によると、同作は早くも全世界販売本数200万本を突破しているとのことで、シリーズの過去作と比べても異例の大ヒット作となっている。
「世界的な盛り上がりを見せたあの『ストリートファイターIV』も、家庭用版の初週売上は約85万本だったと記憶しています。そして前作の『ストリートファイターV』は、パッケージ版とPC版を合わせた初週売上が約54万本。
とくに近年は格闘ゲームというジャンル自体が苦境に立たされていたため、『ストリートファイター6』のヒットは驚異的な現象と言えるでしょう」(ゲーム誌ライター)
7月26日に発表された2024年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算によると、『バイオハザード RE:4』も累計販売本数495万本に達するほどの大成功。カプコンの売上高は前年同期比73.8%増、営業利益は前年同期比99.4%増と、まさしく絶好調だ。
“総PCゲーマー時代”で分かれた明暗
なぜカプコンがここまで成功しているのか。その要因として、PCゲーマーを想定したマルチプラットフォーム戦略が挙げられるという。
「カプコンは以前から家庭用ゲーム機での独占販売にこだわらず、PC向けの対応に積極的な姿勢を示していました。実際に大ヒットした『ストリートファイター6』や『バイオハザード RE:4』は、リリース当初からPC版に対応しており、世界中のユーザーが同時に盛り上がれる環境を作り上げています。
2023年3月期第2四半期の業績発表では、コンシューマ向けゲームの販売本数におけるPC版の比率が、約50%であることが明かされていました。多くのゲーマーがPCでゲームを遊ぶようになった現在、ますますカプコンの優位は揺るぎないものになりそうですね」(同)
そんな業界の流れにおいて、逆風の真っただ中にあるのがスクウェア・エニ
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