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宮崎駿監督による10年ぶり長編映画『君たちはどう生きるか』の興行収入が伸び悩んでいる。
7月14日に公開され、10日間で観客動員232万人、興収36億円を突破。しかし、初動4日間で観客動員135万人、興行収入21.4億円を記録していたため、2週目でかなり失速したことがわかる。
「公開2週目の国内映画ランキング(興行通信社調べ)は、初登場の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』に抜かれ、『君たちはどう生きるか』は2位に陥落。ノンプロモーションということで、初週は様子見で鑑賞を控えた人も多いとの想定でしたが、2週目にして大きく落ち込みました。興収約120億円のスタジオジブリ前作『風立ちぬ』を超えるのも厳しい見立てです」(映画ライター)
〝伸び悩み〟の原因は、リピーターの少なさにあると指摘されている。
「公開前に一切情報を明かしませんでしたが、公開初週は、どの映画館も満席状態。『ジブリだから観る』『宮崎駿だから観る』というライト層が非常に多く、それ自体はジブリや宮崎監督が長年積み重ねてきた信頼の証とも言えます。
しかしその一方で、〝ジブリらしさ〟を求めていた人にとって、鑑賞後のガッカリ感も否めない。筋金入りのジブリファンでさえ〝自分は面白かったけど、人に勧めるかと聞かれたらどう答えようか〟と頭を抱えるほどですから、ライト層のリピートはまず望めないでしょう」(同・ライター)
口コミ、家族ウケの悪さで客足遠のく
また、子ども連れのファミリー層は、内容はもちろん、上映時間124分の長尺で子供が飽きないかという不安も相まって、さらに足が遠のいているようだ。
「今や映画館で映画を観るのに2000円を支払う時代。消費者はとにかく〝失敗したくない〟と、鑑賞前に口コミや評判を確認して、ある程度の確信を持って映画館に行く。そういう点で、万人が気軽に楽しめる『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は敵ナシで130億円を突破しましたね。
ファミリー向けアニメでは他にも、『ONE PIECE FILM RED』『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』『THE FIRST SLAM DUNK』などが相次いで100億円超え。映画界で空前のアニメブームが起こっています。
当然、宮崎監督の最新作もこの流れに続くかと
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