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11失点敗戦もまったく気にする必要なし!
7月17日、前半戦最後の試合となった神宮球場での対ヤクルト戦、巨人は10-11と乱打戦の末に敗れた。
この日の先発・菅野智之は、被本塁打2を含む6失点、わずか16球でワンナウトしか取れず、プロ入り最短の1/3でKO。
ケガからの復帰後もエースらしい好投を見せていたが、やはりまだ本調子ではないのかと不安を感じさせる内容だった。
正直、誰もがこの時点で負けを確信しただろう。球場のファンには、早々に帰ったという人もいたのではないだろうか。
だが、巨人は脅威の追い上げで2回に2点、3回に打者一巡の猛攻で4点を取り、同点で試合を振り出しに戻す。
4回には一挙4失点で突き放されたが、その後も小刻みに点を重ね、気付けば試合は延長戦に入っていた。
最終的にはサヨナラ負けを喫したが、ここのところ打線のつながりが悪かっただけに、14安打10得点は待ちに待った展開だったと言える。
投手陣を注ぎ込んで疲弊させたという批判もあるが、土曜までオールスター休みで休息が取れるため、逐次投入は理に適った戦法だ。批判にはあたらないだろう。
ベテラン・若手がともに奮起した理想的な攻撃
特に讃えたいのはルーキーの門脇誠だ。門脇はケガで離脱した坂本勇人の代わりにショートに入っているが、守備が華麗な反面、打撃での力不足が指摘されている。
しかし、この日はホームランを含む3安打猛打賞と、攻守にわたってチームを牽引。将来のショートストップを担う片鱗を見せつけた。
坂本の代役には主に門脇と中山礼都が併用されているが、年齢や将来の育成面を踏まえても、やはり門脇が適任だろう。
ベテラン陣の奮起も素晴らしい。今年から巨人に戻った長野久義は、衰えが顕著な中でファンの期待も薄い日々が続くが、この日は代打でタイムリーを放ち、結果を残す。
先日に1軍昇格し、2000安打が目前に迫ったチーム最年長・中島宏之も、この日は3安打猛打賞と大台へ大きく前進した。
またこの試合、今年のプロ野球が貧打の傾向にある中、久々に打撃戦が見られたことで、他球団のファンも興奮したという人が多かったのではないだろうか。
こうした試合を演出した原辰徳監督は、やはりファン思いで、真のエンターテイナーと言える。
猛攻の勢い
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