千鳥 画/彩賀ゆう (C)まいじつ
『M-1グランプリ2022』の優勝コンビ『ウエストランド』が、ネタ中に放った〝お笑いを分析するな〟論。
長年、芸人たちからこのような言葉が飛び交い続けているが、これに対する反論も飛び交っており、お笑い芸人の〝選民思想〟がすけて見えるとも言われている。
「ウエストランドはネタの中で、スポーツは分析しながら見るのも楽しいけど、お笑いはするべきではないと主張。分析する人を〝痛い人〟認定してディスり、笑いが生まれていました」(芸能記者)
実際、お笑いを分析する人は痛い人に思える。しかしそれは、お笑い芸人が勝手に創り出した常識であり、そのせいでお笑い界だけ特殊な環境になっているという。
「他のエンタメを見ると、スポーツは戦術などを素人が分析しまくっています。サッカーワールドカップ・カタール大会では特にそれが顕著でしたね。
演劇界でも同じ。『○○の演技が下手』『あいつは演技派だ』『脚本がクソ』『あの演出はダサい』だのと、素人が俳優や監督の仕事にケチをつけることは当たり前とされています。
音楽界なんて言わずもがなですね。『あのリズムが~』『歌詞が~』『ダンスが~』と議論するのは日常茶飯事です。
漫画・アニメなんかも、分析することがトレンドになっているくらいです。服飾業界なんて、『ダサい』と揶揄されることのほうが多いくらい。
そして、素人からの批評にいちいち言い返すプロなどほとんどいないのです」(エンタメ誌記者)
お笑い芸人だけ批判されるとブチギレ
にもかかわらず、なぜか芸人は「あのボケが邪魔」「ツッコミが古い」「間が悪い」などと批評されるとブチギレ。挙句の果てに「お前がやってみろ」と発狂してしまう。
つい最近でも、『M-1グランプリ2022』終わりに『千鳥』大悟が、出演者を批判する視聴者を「やってないやつに叩く権利はない」とバッサリ切っていた。
「これはつまり、サッカーしたことないなら戦術を批判するな、演技したことないなら棒演技を笑うな、作曲したことないなら全曲褒めろ、絵が描けないならアニメの作画に文句を言うな、料理が作れないなら不味いと言うな、と言っているようなもの。
そんな横暴、通用するはずがありません。なのに、芸人だけはそれが通用すると勘違いしている。もっというなら、信者系のお笑いオタクもそれに乗っかり、芸人の言うことを支持している。
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