万人に与えられた復活の道具
はじまりはとても静かだった。幼いエズメの目に映った魔神のランプのような写字室/スクリプトリウムは、もう今はない祖父の書斎や長野の恩師の図書室を私に思い起こさせた。記憶と重なるその空間で、生き物のようなことばが救われたり捨てられたりしていた。ことばたちは儚く、すぐに失われてしまうのに、同時に世界を定義する力を持っている。私はそんなふうにことばについて考えたことがなかっ
Source: グノシーエンタメ
最所篤子『小さなことばたちの辞書』
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