トム・クルーズ (C)Jaguar PS / Shutterstock
長年、ハリウッドスターたちの通訳者としても活動してきた、映画字幕翻訳家の戸田奈津子氏が通訳を引退すると表明。映画ファンの間でさまざまな声が上がっている。
戸田氏は『タイタニック』や『スター・ウォーズ』『E.T.』など数々のヒット映画の日本語字幕を担当。
また、米俳優のトム・クルーズの通訳者として、トムが来日した際には決まって同席することでも知られている。
戸田氏は7月3日、トム・クルーズ主演の映画『トップガン マーヴェリック』のイベントに出席。同日に86歳の誕生日を迎えた戸田氏は、「たまたまトムとお誕生日が一緒なものですから、このようなイベントを催していただいて、トムに感謝でございます」と挨拶した。
メディアの取材に対して、「私も年を取ったんで、色んなことがパッと言葉が出なかったりする訳よ。トムがあんなに一生懸命やってるのに、途中で言葉に詰まったら、私はトムに申し訳ないと思って。こういうのは引き時ってものがあるでしょう? だから潮時だと思って辞めました」と明かした。
また、通訳や字幕翻訳家を目指す人に伝えたいことを聞かれると、「まず映画が好きであること」「それから日本語を勉強しなさい」「大事なのは日本語。本を読みなさい。日本語を知りなさいっていうことです」とコメントしていた。
“誤訳の女王”と呼ばれることも…
「長年、翻訳家として活動し、日本の映画界に多大なる功績を残した戸田氏ですが、映画ファンの間では〝誤訳の女王〟と揶揄されることも少なくありません。映画『アポロ13』では、電源回路の〝開/閉〟の意味を取り違えて、真逆の意味に誤訳。また映画『ロード・オブ・ザ・リング』では、〝You are not yourself〟(正気に戻って)を『嘘を吐くな』と誤訳し、映画ファンの怒りを買いました。極めつけは、映画『フルメタル・ジャケット』で、ハートマン軍曹の台詞を穏便に意訳したため、再英訳を読んだキューブリック監督が『汚さが出てない』として戸田氏の翻訳を却下。急遽、原田眞人氏が起用されたこともありました」(映画ライター)
戸田氏は通訳引退を宣言しただけだが、映画ファンからは
《これで脚本の文脈を無視した誤訳が減ると思うと、映画ファンとしては少しホッとする》
《この人の翻訳って「映画好きの仕事じゃない」っ
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