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大不況にもかかわらず、制作費が高いドラマ枠を増やし続けるテレビ業界。その狙いは、〝映画〟にありそうだという。
「これまでドラマを大量生産する理由は、自社コンテンツの強化にあると思われていました。フジテレビなら『FOD』、日本テレビなら『Hulu』といったように、自社の動画ストリーミングサービスの会員数を増やすために、ドラマを増やすことが有効な手段だと考えられているのです」(芸能ライター)
もちろんこの指摘は正しい。実際に、地上波でのCM放送というスポンサー頼りの方法だけではなく、自社だけで利益を上げられる動画ストリーミングサービスは、既にテレビ局にとっては安定して収益を生み出せる欠かせないコンテンツとなっている。
そしてここに参入してくるのが、映画による収益だという。
「ドラマの続編を映画化するビジネスが、ここ数年で爆増しています。特にフジテレビは少しヒットすればすぐに映画化にもっていっている。
そしてこれが大当たり。月9の続編を映画化すると軒並みヒット。現在公開中の劇場版『ミステリと言う勿れ』に至っては、映画『キングダム 運命の炎』を超えそうな猛烈な勢い。
映画を作ることは通常、かなりハードで制作費も時間も莫大にかかりますが、ドラマの続編の映画は話が違う。既に組みあがっている制作チームで、もう2、3本ドラマを作る程度の労力。これで大きな収益が得られるのなら、これほどうまい話はありません」(同・ライター)
さらにドラマ枠を増設するフジテレビ
さらに単発の映画の場合は、熱心な宣伝活動が必要だが、ドラマの続編ならばその必要はない。また、制作前にファン数がおおよそ把握できているため、大きくコケることも回避できる。
ドラマの続編を映画化することは、テレビ局にとって本当にうますぎる商売なのだ。
「そもそもテレビ局が映画界に目をつけるのは必然。テレビは大不振が連日伝えられていますが、一方で映画はというと、ここ数年、歴代の記録を更新するラッシュが続いています。盛り上がっている業界に参入するのは当たり前ですからね。
10月から、フジテレビは金曜ドラマ枠を新たに開設。これで1クールで5本、プライム帯で連ドラを放送することに。5本も放送すれば、1本くらいは映画化して大ヒットする作品が生まれるでしょう。ますます映画公開ラッシュと
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