画/彩賀ゆう (C)まいじつ
9月15日より公開された菅田将暉主演の映画『ミステリと言う勿れ』が、祝日を加えた4日間で動員85万4000人、興収11億6900万円を記録。50億円超えも視野に入るロケットスタートを切った。
累計発行部数1800万部を突破している田村由美による大人気漫画を原作とし、2022年1月期のフジテレビ月9枠にて放送された連続ドラマ『ミステリと言う勿れ』の続編を映画化した同作。
映画は広島を訪れた主人公・久能整(菅田)が、代々、遺産を巡る争いで死者さえ出るといういわく付きの名家・狩集家の遺産相続事件に巻き込まれていくというストーリーを展開する。
「ドラマ放送時から大きな話題となり、高視聴率を記録していた作品ですが、まさかここまでの数字を出すのは想定外。関係者は笑いが止まらないでしょうね」(芸能記者)
とはいえ、昨今はドラマの続編を映画化することが大ブーム。中でも月9の映画化率はかなり高く、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』『コンフィデンスマンJP』などの映画は大ヒットを記録した。
TBS日曜劇場も、今年は『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)の劇場版が大ヒット。今年の上半期実写1位、興行収入は44億円を突破した。
頑張った『キングダム 運命の炎』とほぼ同等に…
「映画のみの作品では、現在公開中の実写映画『キングダム 運命の炎』が、公開8週目で興収52億9800万円と大ヒットをしています。しかしその制作費は、『ミステリと言う勿れ』の数倍、下手したら10倍以上にものぼります。
コスパを考えると、たとえ『ミステリと言う勿れ』が50億円に届かなくても、商業としては『キングダム』よりも圧倒的に成功。お金をかけて壮大なロケをするより、地上波の続編でこれだけ稼げてしまうのは…」(同・記者)
ただ、〝続編〟が強いことは、今に限ったことではない。
「日本映画史上の最大ヒット作品『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』も地上波アニメの続編ですからね。
いまはテレビの視聴率が減少して広告収入が減っていますが、このようにテレビの放送そのものを〝映画の宣伝〟とすることで、テレビ局はお金を回収しています。
こんな簡単にヒットしてしまうのですから、今後ますます地上波続編が映画化されていくでしょうね」(同)
もはやテレビと映画館の境界はなくなっているようだ。
コメント